連結送水管とは?標識は必要?
2020年05月08日
みなさまは連結送水管をご存知でしょうか?
連結送水管は、高層ビルや地下街などに設置される消防活動上のための設備です。
普段目にすることも多い連結送水管ですが、何のためにあるかわからないと思っている方も多いと思います。
今回は連結送水管について、そしていつも目にする標識の必要性を解説します。
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連結送水管は送水ができる設備!
まずは、連結送水管とはそもそもどのような設備かを解説します。
高層ビルや地下街などに設置される消防活動上のための設備です。高層ビルなどの火災では、
ハシゴ付消防自動車などによる外部からの注水では建物内部の消火活動に限界があります。
また、消防自動車からホースを延長するのが難しいため、建物内部に配管設備と放水口を設けたものが
連結送水管です。送水口、放水口、放水用器具格納箱等から構成されており、火災の際には
消防自動車から送水口を通じて送水し、消防隊が放水口にホースを接続すれば消火活動ができます。
画像:ヤマトプロテック株式会社
連結送水管の設置基準は?
次に連結送水管の設置対象について解説します。
連結送水管は主に5つの条件で設置対象が定められています。
①地階を除く階数が、7以上の建築物。
②地階を除く階数が、5以上で、延べ面積が6000㎡以上の建築物。
③地下街は1000㎡以上。
④重要文化財等の建築物は上記1、2と同じ。
⑤延長50m以上のアーケードは全部。
また、連結送水管の送水口・放水口の設置基準は以下の条件で定められています。
① 双口形とする。
② 見やすい箇所に標識を設ける。
③ ホース接続口は、地盤面からの高さが50cm以上、100cm以下の 位置に設ける。
画像:ヤマトプロテック株式会社
・放水口の設置基準① 階段室、非常エレベーターの乗降ロビー、消防隊が、有効に消火活動 ができる位置。
② 建築物の3階以上、又は地階に設ける。
③ その階の各部分から1の放水口までの水平距離は50m以下、アー ケードは25m以下とする。
④ 11階以上の部分に設ける放水口は、双口形とし、放水用器具を格納 した箱を設置する。
⑤ 見やすい箇所に標識を設ける。
⑥ ホース接続口は、床面からの高さが50cm以上、100cm以下の位置に設ける。
画像:株式会社横井製作所
連結送水管の点検はどうやる?
次に連結送水管の点検について解説します。
点検の基本は、古びて錆びがあったり、水漏れがないかなどの外観から判断できるものになります。
しかし、連結送水管の点検には特殊なものがあります。耐圧性能試験です。
高層階で火災が発生した場合、地上からの放水による消火が難しい為、地上にある送水口から
消防自動車を用いて加圧送水し、上階に設けられた放水口に消火ホースを繋いで消火活動を行います。
耐圧性能試験はその加圧送水の圧力に、送水口と放水口を結ぶ配管が耐えられるかをチェックする試験です。
連結送水管の標識は必須!
次に連結送水管の標識について解説します。標識は必ず設置しなければなりません。
標識は赤地(もしくは白地)に白地(もしくは赤地)で「送水口、連結送水管専用」といった表記にします。
また、下方には赤地(もしくは白地)に白地(もしくは赤地)で最高送水圧力を表示しなければなりません。
また、防火対象物の設置会、およびポンプの定格吐出量を同じ要領で表示します。
また、格納箱は見やすい箇所に標識を設ける必要があります。標識は、扉の前面に,「ホース格納箱」「放水口」と表示し、黄色表示(発光塗料又は発光テープ)をつけなければなりません。
連結送水管の設置・点検は消防テックまで!
いかがでしたでしょうか?連結送水管について、理解は深まったでしょうか?
連結送水管は高層ビルや地下街などに設置され、放水口から消火できる消防設備です。
消防隊が使用するため、具体的な使い方まで覚える必要はありませんが、用途や点検については覚えて置く必要がありますね。連結送水管の交換・設置はプロにお任せすることをオススメします!
正確かつ迅速に設置・点検ができることでしょう!
<連結送水管の設置・点検は消防テック!>