スプリンクラー設備は種類が多い!どれを選ぶべき?
2020年04月07日
みなさまはスプリンクラー設備について理解していますでしょうか?
スプリンクラー設備は防火対象物の天井又は屋根下部分に配置されたスプリンクラーヘッドにより、
火災感知から放水までを自動的に行う消火設備です。スプリンクラー設備は火災をいち早く察知し、
放水を行うことで消火ができます。
スプリンクラー設備の構成は、水源、消火ポンプ、
自動警報装置、スプリンクラーヘッド、送水口、配管等から構成されています。
スプリンクラー設備には、使用するスプリンクラーヘッドや配管方式等によって色々な設備形態があります。
スプリンクラー設備は防火対象物に設置が義務づけられており、
正確な知識が必要です。
今回はスプリンクラー設備の種類とどれを選ぶべきか解説します。
スプリンクラー設備は種類が多い!
スプリンクラー設備には種類が多いですが、主にはスプリンクラーヘッドの形状の違いで
①閉鎖型②開放型③放水型の3つの種類に分類できます。
画像引用:能美防災㈱
閉鎖型スプリンクラー設備
閉鎖型スプリンクラーは平常時は水の出口が閉鎖されており、
一定の温度に達すると感熱部が作動することによって出口が開放します。
感熱部には、熱により溶解する特殊な物質を用いたものと、ガラスの中にアルコール系の液体を封入し、
熱によって中の液体が急膨張することによりガラスが破裂する仕組みになっています。
天井が高い場合だと、天井面での熱の集積が遅くなり、ヘッドの作動が遅れる懸念があります。
そのため、閉鎖型を用いるスプリンクラー設備を設けることができるのは、
天井高さが10m以下(物販用途等は6m以下)の部分とされています。
閉鎖型スプリンクラーにはさらに3つ種類があります。
湿式スプリンクラー設備
乾式スプリンクラー設備
乾式スプリンクラー設備は、文字通り乾燥状態にあるスプリンクラー設備です。屋外軒下や寒冷地で厨房のない建物など、配管内の水が凍結する恐れのある対象物に用いられます。湿式スプリンクラー設備と同様に天井高さが10m以下(物販用途等は6m以下)の部分に設けることができます。
予作動式スプリンクラー設備
予作動式スプリンクラー設備は、おもに通信機器室や電算室など、
スプリンクラーヘッドの破損などによる水損を特に避けたい対象物に用いられるスプリンクラー設備です。
湿式スプリンクラー設備と同様、天井高さが10m以下(物販用途等は6m以下)の部分に設けることができます。
開放型スプリンクラー
開放型スプリンクラーは感熱部が無く、出口が常に解放された構造をもったヘッドです。
火災時に、火災感知器が作動するとそれらの信号により該当する区域の一斉開放弁が開き、
開放型スプリンクラーヘッドにより一斉に放水されます。
放水型スプリンクラー
放水型スプリンクラーは、主にアトリウムや展示場など、
高天井部分(10mを超える部分、物販店舗等は6mを超える部分)に設けるスプリンクラー設備です。
この設備には、壁面あるいは天井面に設置された固定式ヘッドから一斉に放水する方式と、
放水銃など放水範囲が変えられる可動式ヘッドを用いた方式があります。
一般的には、アトリウムなど比較的小規模な吹抜け空間には固定式ヘッドを用いる方式が、
ドームなどの大空間には可動式ヘッドを用いる方式が採用されています。
スプリンクラー設備は特定防火対象物に設置義務がある!
スプリンクラー設備は病院や、社会福祉施設、旅館、飲食店などの特定防火対象物に設置します。しかし、延べ面積や物件の高さによって設置義務の有無や設置すべき個数も変わってきます。お求めの際は専門家へ相談して適切に判断すべきと言えるでしょう。
また、高齢者施設などの施設によっては、都道府県や市町村などに届け出を行う必要はありますが、
補助金が出る場合がありますので、自治体に確認しましょう。
スプリンクラー設備の点検は必要!
スプリンクラー設備の点検は必要です!スプリンクラー設備は破損や腐食・変形がないかを確認したり、水源が適切な量かポンプの稼働などを確認します。スプリンクラー設備は構造が複雑であることもあり、点検すべきポイントが多い消防設備とも言われています。点検は基本的にプロにお任せしなければいけません。
スプリンクラー設備の設置は消防テックまで!
いかがでしたでしょうか?消防法で設置が義務付けられているスプリンクラー設備ですが、
その種類や点検について理解は深まったでしょうか?
スプリンクラー設備は基本的にはプロにお任せする必要がありますのでご注意ください!
<スプリンクラーの設置は消防テック!>